2012/07/01

体を休めて



眠れない夜がある。
疲れているのに眠れない。
人間の体は上手くできていて、
必ず極限に達すると眠りにつくものだ。
ひとりもがく夜がある。
地球のサイクルに乗り遅れた自分が立ちすくむ。
なんの術もなく焦りのようなものを感じて時間を持て余す。
愛を生き、平和を夢見て、
この地球上で健康に暮らす。
そのための休息。
季節の変わり目にやって来る空気の隙間のようなこの亀裂。
ゆっくりと体を休めて新たなる明日へ動き出そう。
ゆるやかに起き上がり、
同時に上へ上へと立ち上り、
束の間のつり合い。
けれど次の一瞬にはしなやかにゆがむ。
やがて静かにくねりながら滑って行く。
体は自分から離れたように疲れ果て、
気力のみが常に私をささえる。
しんと無言で眠りにつくまで待とう。
かつて体は強くあったが歳とともに衰えているのがわかる。
時の揺りかごの中で体を休めておこう。
  御供 2000/11/10  21/7/1

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