2012/03/05

新しい住処



今まで東京のど真ん中一番町で暮らしていた。
そこから山の裾野で湖が見える下諏訪に移って来た。
窓の外には深い森が迫っている。
家の前には小さな川が流れている。
二階の窓からは諏訪湖が眺められる。
空の見えない光の射さないビルの谷間から、
大きく広がる空が見えるところに移った。
夕暮れは驚くほど早く、
あっという間に暗闇が目を覆う。
暗いところなんて無かった一番町。
よくわからないが空気の匂いが違う。
人工的な風が吹く都会から、
自然の香りのする風が吹く新しい住処。
人間の森から自然の森へと移り住んだ。
庭には真っ赤に染まったもみじが一枚一枚落ちて行く。
都会では知り得なかった自然の営みが肌で感じられる。
たまに出会う人々は子供も大人も挨拶を交わす。
都会ではなかったことに心あたたまる。
昼は太陽の陽の光があたためてくれる。
朝と夜は風が狂気となって吹き荒れる。
一番町から下諏訪へ。
ここは人間ではなく自然と遊び会話する。
新しい住処でうれしい挑戦への期待が創作意欲をワクワクさせる。
明日は木と戯れて庭の手入れをして気分転回。
それに飽きたらいつものように詩を書こう。
書きたい素材は事欠かないだろう。
新しい詩が生まれるに違いない。
 御供 2011/11/9

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