2011/10/11

時代への挫折感



何度、宇宙について議論したことか。
耳にタコができるほどした。
そこに鳴っていたのは「ブラック・ジプシー」
どんな前衛ジャズもブルースも同じような状態で耳に入ってくる。
様々なものが爆発した時代。
働くこともせず、
学校にもいかず、
ぼんやりと背中に不安なものを感じているだけだった。
ところが遊び暮らしながら、
遊んでいたという実感はなかった。
歩き回り、ジャズを聴き。
クスリをやってハイになり、
車の運転もバイクも得意とするところだった。
それは遊びではなく、
自分の感性とこの世界との勝負だった。
そういった中にいた。
中途半端なんていうことは考えていなかった。
その頃はすでに詩を書き、
チャンスをみてポエトリー・リーデングをやっていた。
思い出してみればいろいろな型で自作の詩を読んだ。
青春という照れくさい言葉の中にいた。
身も心も裸になりたい。
常に逸脱した記憶の中に酔いしれていた。
死が目の前にあった。
世界はなんら変わりはしない。
時代の挫折感の中に住んでいた。
それがビートの時代だ。
 御供 2001/1/4

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