2011/08/24

沈黙



このはりつめた静けさの中、
ひとり座る私のまわりに沈黙が広がる。
私は静かにしている。
狂おしい嵐が気違いじみた感情になる。
沈黙を破る音があるとすれば風の音。
その風も止んでいる。
自然の音全部が死んだかのように動かない。
沈黙の中では姿をあらわさない。
厄介な沈黙を破るものはない。
この空虚の中では何も生まれない。
ほのかに陽の光がささやきかける。
すると沈黙の中に突然、太陽が笑う。
光が私の目を覚まさせる。
二度目の呼吸で私は飛び起きる。
静かな沈黙の中で私は目覚める。
 御供 2000/5/1

0 件のコメント: