2011/08/17

安息日



いったいここは何処なのか。
私が見ている手は誰の手だ。
自己がなくなって行く境界で、
私はいつものように不安に襲われた。
窓の向こうから吹く風にささやかれ、
不安は虚無へと変わる。
王国の陶酔がある。
私はこの部屋から消える。
部屋の薄暗がりの中に消える。
部屋だけになる。
無そのものになる。
まるでない時間の中にいるようだ。
ゆっくりと目を閉じて。
 御供 1999/7/20

0 件のコメント: