2011/06/24

朝が来ると



大都会の街は24時間ノンストップで動きつづけてる。
だから朝が来るという感覚は目覚めた時と考えられる。
都市生活社の行動は昼と夜が逆になってしまったかのようだ。
特に真昼の太陽が照りつける季節、
あまりの日中の暑さに行動を起こせないでいる。
昼間眠り涼しくなった夕方から行動をはじめる。
だから朝が来るという感覚は夕方というわけだ。
クーラーの室外機の暑さと紫外線に、
真夏の太陽の下では思うように動きまわることさえできない。
起きるのが太陽が西に傾く夕方になるというわけ。
夕暮れがブルーから暗いブルーに移り出す頃、
「朝が来る」
街に出かけ友人と会い。
ここ何年かの夏は猛暑がつづき熱帯夜が毎日のようにつづく。
だから都市生活社の朝が来るという行為を変えているようだ。
まだ都市に人口が集中されていなかった時代には、
「朝が来る」という感覚はこんな風ではなかったはずだ。
昼を寝て過ごし、
夜になると行動をはじめる現代社会の自由人たちが増えている。
これらの都市生活社は精神に不安を感じている。
自然の摂理から反してバランスを崩しているのだから。
肉体よりも精神に異常をもちはじめる。
太陽の持つ光の明るさを心にも見失い、
人工的な光の中に身をおいて時間をさまよい歩く。
多くの人とすれ違っても挨拶ひとつ交わすことがない。
ただコンピューターとコンビニを行ったり来たりの時間の経過。
「朝が来る」という自然現象からも遠ざかり、
自分のいる位置さえわからない。
こんな東京の朝。
夜光虫のように生活していたら狂った東京になってしまう。
一日の24時間のリズムを元に戻して生活しよう。
規則正しい一日の朝、昼、夜。
精神の異常をなおさなければいけない。
 御供 2000/7/26

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