2011/05/30

文芸春秋



私は頼まれてものをいうことに飽きていた。
自分で考えていることを、
読者や編集者に気兼ねなしに書きたい。
自由な心持ちで言ってみたい。
友人にも私と同感の人が多いだろう。
又、私が知っている若者達には物を言いたくてウズウズしている人が多い。
一には、自分のため。
一には、他人のため。
この小雑誌を出すことにした。
———大正2年、菊池寛が自分のまわりの友人たちへーーー
   H.MITOMO

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