2011/01/15

機上にてパート2


   
食事がすんで消灯されると、
密室は暗くなる。
息の音が聞こえるだけ。
隣にいるはずの綺麗な女の人がいるはずの席も見えない。
通路側をミニ・スカートを履いた女性が飲み物を運んで来てくれた。
白く延びたスラッとした足は挑発的。
綺麗な彼女はまばゆいくらいに輝いている。
どうやら一枚脱いでノースリーブになったようだ。
ちょっと黒っぽいエキゾチックな顔をしている。
とても高貴でしぐさが様になる女性だな。
私が見ているのを少しは意識しているのかな。
NYへ何をしに行くのかな。
歳はいくつくらいかな。
どんなSEXをするんだろう。
とてもスタイルのいい子だな。
真っすぐ延びた足は素敵だ。
なんて言ったらいいんだろう。
心のマドンナとでも言っておこう。
肩まで延びたストレート・ヘア。
ちらっと見える黒のブラジャー。
胸のでっぱりも素晴らしい。
下を向いて雑誌を読んでいるけど何を読んでいるのかな。
鼻をさすって髪の毛をあげるしぐさがかわいい。
光っていてとてもまぶしい。
彼女はきっと意識している。
だって大きく見開いた目がこっちをうかがっている。
でもどうすることもできない。
話すことさえできない。
アクションはなしさ、
そっとまぶたの奥にしまっておくんだ。
横顔が笑いかけるまで。
心にしまって想い出に包んでおこう。
 御供 2002/6/25

0 件のコメント: