2011/01/16

放浪詩人


さすらう人の気持ちを持って、
風と友だちの放浪詩人。
旅の途上でそこに住む人たちと会話する。
軒下を借りて休息する。
自然の一部だと考えて、
定食も定住もしない。
右手にギター・ケース、
左手にボストン・バッグ。
あるときはヒッチハイク。
あるときは列車に飛び乗る。
旅こそが彼らの生き方。
カール・サンドバックやウディ・ガスリーたちフォーク・シンガーも、
放浪詩人に違いない。
アメリカを放浪しながら、
その場で詩を書いてギターで歌う。
自由気ままに生活する。
社会というものから遠ざかり、
自分自身のリズムで人生を送る。
東から西へ、
北から南へと。
アメリカ中を渡り歩く。
これこそがアメリカの社会事情をいち早くキャッチした時代。
不況時代のアメリカをテーマに曲を書き、
保守的なアメリカを判断する。
もっと人間らしい暮らしを提案するものだった。
放浪詩人はいつの時代も夢想する人間。
普通の人よりも早く世の中の出来事に反能する。
これからの世界について語り、
人間愛について考える。
愛する心を持って何にでも接し、
どの人間にも興味を持ちながら生きる。
放浪を楽しんで、
自ら好んだ放浪に満足する。
そして詩を書きつづける。
同じ人間なのに当時はすでに大きく目を開いていた。
少なからず興味を引くものに出会い。
いくつもの疑問を歌詞の中に問いかけ発見する。
旅で出会ったことをそのままの状態を言葉にして詩を書く。
自由と愛をポケットに入れて、
放浪詩人は今日もさまよう。
御供  1998/10/7

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