2010/12/22

反逆の目


イギー・ポップの世の中に対しての反逆の目。
「人間は時間に殺されるんじゃなく、退屈と無関係に殺されるんだ」
という考えは中西武のアメリカにありがちな文明のよどみにできた、
体制に吐き出された機械のような人間に言える。
が今じゃ地球全体にいえるんじゃないかな。
いったん贅沢に身をゆだねた人間は、
その贅沢に苦しむ。
お金という空虚にあまえ、
何でも手に入ったかのように錯覚する。
自分に甘え出す。
怠け者になる。
バブルが発生した当時、
80年代お金は自由に財布の中に入り込んできた。
体制派のようにマンションも3つ手に入れた。
100万の家賃を払い、
自分にできないことはない。
恐いものなどないと考えていた。
束の間の出来事。
愛のように死んだ日々。
暖かいと思っていた家庭。
やりたい放題だった。
3ヶ月に一回旅に出て、
お金が入る仕事にもついた。
将棋の駒だったとも知らずに。
でもいい友がまわるにいたことは確かなこと。
しかし90年代に入り21世紀を迎える今日この頃、
ひとりは外国に住み。
ひとりは田舎に引っ込んだ。
対外の者はCMに手を染め大金を、
いや少しばかりのお金を手に入れた。
郊外に家を建て住みつき、
美しいワイフとふたりの子供をもうけ。
ハトのように真っすぐに帰る生活をしている。
たまに酒を飲むとクライアントの悪口をいい。
家庭の苦労に会話の花が咲く。
自分の夢と実体を語り、
悪い毒のような酒の味を嗅ぐ。
気づいたら季節を何回も通り過ぎ、
自分のやりたかったことの少しもやっていなかったことに気づく。
大切な地球がモラルダウンした核家族、
おばあちゃんやおじんちゃんのやさしさも体験させてあげられず。
生まれて来たことに疑問を持ち、
投げやりの気持ちで生きている。
愛することもしないで、
愛されることも忘れている。
適当にやっているだけ。
第三者的に地球の破壊を感じるだけになっている。
資源を使い、
モノを生産するディビルにも慣れてしまった。
地球を掘り起こして中身を取って燃やしてしまえば、
バランスは崩れてしまうに決まっていることに気づかない振りをする。
それも反逆か?
御供 1997

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