2010/11/19

母さん


近くにいすぎて気づかなかった母の偉大さ。
幼い頃、私はいつも母のまわりで元気に気のいくまで遊んでいた。
なんの不安もなくただあんのんと育った。
私は母の愛の中で泳いでいた幸せな魚のよう。
今こうして大河という人間社会をひとりで泳いでいると、
あの頃の穏やかで規則正しいやさしい流れを思い出す。
風が吹こうが,
雨が降ろうが恐ろしさなどいちどきも感じなかった私の記憶。
それは母の愛によって守られていたんだとようやく気づきはじめている。
私は人生のその小さな流れの中から大河に流れ出し、
いずれは海という人生の終わりに行き着くことだろう。
私が選び、
私が進む流れはそんなになまぬるい流れではない。
しかし私が決めて、
楽しく流れていくしかないと思っている。
どんなに強い流れでも基本的な泳ぎは変わらないのだから、
どんなに大きな流れでも私は泳ぎきれると信じてる。
だから、あえて大きな大河に向かって泳ぎ出す自分がいる。
母によって覚え、
母によって育った私は上手くないかもしれないがきちんと泳ぎきる。
そんな自信に満ちている。
これもきっと母の愛による自信なのかもしれない。
母はいつも私の中に根強く生きている。
母の絶対的な愛は私の絶対的な自信。
だからあえて世界というフィールドに流れ出る。
いくつもの苦難に満ちた私の人生は、
そうたやすいものじゃない。
しかし、私が決めて私が生きる私の人生。
誰かに追いかけられたわけじゃない。
母には悪いと思っているが、
私自身があえて困難な道を選んでしまったのだ。
でもいつも母は私をやさしく許してくれる。
いつも私の理解者として愛をくれる。
母の愛はいつも私を暖かく包んで私のエネルギーとなってフル回転し、
どんな流れにも負けないパワーを与えてくれる。
働き者で気のいい母が私に乗り移った。
その楽天的な性格は、
私の日々を笑いと至福の世界へと誘ってくれる。
母のように生きたい。
いつも元気で何に対してもポジティブでまっすぐに進む母。
どんなことがあっても前向きに精一杯やる母。
いつも明るく働き回り止まることをしらない母。
そんな母を見て育った私は、
止まることなど決してない。
いつでも終わりのない幸せを探して歩いている自分がいる。
母に連れそられて進む。
私はどんなでこぼこな流れでもへいっちゃら。
母によろこんでもらえるところまで泳ぎ続けよう。
私は人生を生きる。
御供 2000/11/5

0 件のコメント: