サミットのおかげで東京の街は戒厳令がしかれているようだ。
至る所に警備の警察官が立ち、
いくつもの検問が配置されている。
まるでロボットのように忠実で人間的な気配を感じさせない。
街は夕暮れとともにひっそりと人影がひそみ、
車の数も驚くほど減少する。
まるで戦争でもしているかのように圧倒する警官たち。
関わりを持ちたくない都市生活者は彼らに近づくことさえしたくない。
だって権力という偏見で人を見る役人たちばかりなのだから。
無用に関わりたくないというのは周知のとおりだ。
サミットに集まる世界各国の人々がこの街を見たら、
なんと活気のない東京をイメージすることだろう。
経済大国日本の悪いイメージが映し出され、
サミットが始まる前から良い方向へ向かわないような気がする。
もう少し考えられた警備ができないものだろうか。
今、東京はいろいろな問題に直面し、
若者は生きることに誰もが悩んでいる。
物価の高い東京で生活は楽ではない。
明るい未来さえ見えてこない。
誰もがそれぞれ生きることに疲れている。
手放しで楽しめない生活を目の前にしている。
何が起きてもおかしくない大都会。
物質至上主義の東京に、
経済中心の東京に何を目的意識として生きて行けというのだ。
こんな都会には人間同士の助け合いややさしささえ消え、
自己中心的な人間が増えている。
人間の愛とかやさしさを感じられない都会。
ふれあうことも助け合うことも忘れてしまったかのような人間。
この大都会東京で生きて行く自信を失った人間たちであふれかえっている。
たくさんの人が失業して、
明日を見つけ出せないでいる。
はみ出し者で埋め尽くされてた大都会の隅っこで多くの犯罪は日常茶飯事。
モラルダウンした意識だけが目につく。
いったいこれからどうなるのだろう。
誰もが不安の中にいる。
この東京で生きて行く。
信じるものなく、
なんの保証もなく。
未来に期待を持てないまま生きるだけ。
何でもいい、
この東京に生きる人間たちに楽しみや豊かな心を与えてくれないか。
小さなこんな願いを叶えて欲しい。
東京、
これからの東京。
御供 2000/7/18
0 件のコメント:
コメントを投稿