2010/08/31

映画


映画はふたつの道を通って発達した。
ひとつはスペクタルとしてである。
ファンタス・マゴリアと同じく、
その目指すところは感覚的世界を絶対的に模造すること。
もうひとつは覗き見としてである。
こちらの領域では実生活に対する放逸で色情的な見方である。
それは鍵穴、
または色彩、
音も威嚇も必要な窓に似ている。
映画が最も関係が深いのは、
絵画でも文字でも芝居でもなく。
庶民的な娯楽。
漫画、
テェス、
トランプや、
タロット、
雑誌、
そして刺青などである。
映画こそ、
音、言葉、色、絵、
すべての要素を持つ、
総合芸術であるはずなのである。
御供 1999/2/27

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