街を徘徊するメッセンジャー。
マンハッタンをぶらりぶらりと散歩していると、
いたるところで出会うメッセンジャー。
道を聞いたりするとやさしく教えてくれる、
メッセンジャー。
心を込めて丁寧に、
神の啓示のようにひびく声。
私をそっと導いてくれているかのよう。
彼らには余裕があるのかな?
とてもゆっくりと、
でも猛スピードでバイクを走らせる姿も見かけるのに。
時間、きっと時間の配分が違うんだ。
いつもあくせくと働く都会人と違って、
彼らには時間が逆さまわりする時計があるに違いない。
ゆったりとした時間の流れの中に身を置き、
自分だけの価値を自分の中に持ち続けているのだろう。
変わることなく、
自分の考えに基づき動く、人生。
美しい人生。
きっとそんなものの中に楽しんで自己流で生活しているのだろう。
同じここに住む人間なのに何故だろう。
他の都会人を見ていると目がちばしる。
金や社会というものに振り回されている人間が多すぎる。
この超文明のマンハッタンに住みながら、
時代の流れに流されているだけの人間。
どっちが幸せなんだろう。
少しのお金のために働くヤッピー。
自分のお金でもないのに必死でがんばるストック・マーケットの背広姿の能無しども。
社会の法というものを振り回す官僚ども。
もっとやさしさと思いやりを持って生きてほしい。
ここに来るまでのアメリカン航空の働き蜂の声は、
私にとってとても不愉快な悪魔の声のようにつきまとう。
そんなに偉くもないのにほざくなと言いたいくらい。
ただのつかいっぱと気づくべきさ。
文明の乗り物に乗っていたって、
多くの機械に操られているだけ。
マニュアル通りにやっているだけじゃないか。
原始的な乗り物、
自転車に乗って超スピードで走る。
メッセンジャーの無言の声を聞くがいい。
地球はもうそんなことじゃ長くは続かない。
資源をやたら使って、
どこが偉いというのだい。
もう少し、人間としての心で考えてほしい。
きみらのやっていることは、
今の社会では本当はやってはいけないことなんだよ。
もう少しでもいい。
正しい考えの中に動いていたら、
そんな悪魔の声は発しないはずさ。
私は見る。
すべての不条理の未解決な問題を。
どうすることもできないけれど、
人間の意識の上になりたっているこの世の中。
一瞬で「パン」という切り換えの時が、
やってくることを望んでやまない。
そう明るい未来を見ているのさ。
御供 2002/5/11
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