2010/08/31

チェルシー・コモン


今いるレストランはとても静かで、
まるで時間が止まったようなところ。
いつまでもこのままでいて欲しい。
チェルシー・コモンのカウンターでドラフト・ビールを飲む。
カウンターの中にはだんまりのバーテンダー。
でもここはスモークできる数少ないレストラン。
ニューヨークへ来て4課目。
気持ちのいいタクシーの運転手に、
気持ちのいいバーテンダー。
だって二人ともスモークが大好き。
ここはまるで残された天国のよう。
私の心は天に舞うように洗われる。
ここは時間のゆっくり流れるところ、
まるで私がここにいることがディジャブ。
前にあったかのように感じることができる。
ゆったりとした時間。
気持ちのいい時間。
この時間が一番欲しかったのかもしれない。
私の心は旅の彼方へ舞い上がる。
こんな気持ちになれるなんて不思議だ。
ここはとても面白い老若男女が集まり、
自然に楽しんでいる。
壁にはアート、
人形がところ狭しと飾られている。
誰にも干渉はしない。
自分というものの中に時間をつくり、
そして行動するだけ。
そんなレストランが今もなおいきいきとしていることが、
うれしいじゃないか。
みんなのために。
御供 2002/5/16

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