2010/07/17

かつて


モノはついに装飾という名の衣を脱ぎ捨てた。
かつて、芸術と技術は異なる世界に生きるものだった。
かつて、アーティストたちは感性という名の固い殻の中に閉じこもり、
大衆に迎合することは堕落だと信じていた。
建築家、彫刻家、画家たちよ。
われわれはみな手工芸に戻らねばならない。
芸術家と手工作人の間には、
なんら本質的な違いは存在しない。
ブランクーシは日本人と同じように、
自然の真髄をとらえ、それを抽出した。
彼によって素材の真の姿を知らされた。
決して彫刻の素材を飾ったり、
不自由なる物質をつくったりしないこと。
日本の家のように装飾を施さない単純な美をつくり出すことだ。
   御供 2001/6/18

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