2010/06/30

旅へ


海が壁をノックする。
小さな丸い窓の中の夜が青い。
そして、私を遠い海の彼方へと連れて行く。
いくつもの海を越えたら、
私の落ち着く場所があるのだろう。
友の住む平和な国。
暖かく私を迎えてくれる国は、
この地球上にあるのだろうか?
赤道も越え、海は果てしなく続く。
また向こうに大陸が見えて来た。
その緑の生い茂る豊かな大陸は、
本当に私の安住の地であるのだろうか。
ひとつの大陸にはいくつもの文明が育み、
豊かな実りを持っている。
そしてやさしい風が吹いているところ。
草木はやさしく語りかけ、
私はその草木に愛される。
この瞬間が、私を安住へと誘う。
人間の欲している。
安住の地。
  御供  2000/9/19

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