2010/05/07

私ごと



そう私はデブの意志弱い格好つけたがりや。
しかも持久力のない飽き性ときている。
歌うべき詩もない。
月や星に笑いかけられもしない。
私の手の届かない忠誠を誓った言葉を並べる。
詩人になりきる自分。
政治からも逃げ、
権力を味方にする勇気もない。
ただのあまのじゃく。
社会を批判するくらい誰にでもできるとわかっていながら、
その中で生きることを恐がっている自分に腹が立つ。
私のぶっ飛んだ言葉と、
しらふの言葉を大声であばきたてるつもりもない。
いつも楽しみの中に詩を書いて遊んでいる。
私の好きなものはあんこやその他の甘いもの。
反逆の言葉と母や友への愛のこもった言葉。
多くの言葉を知らない私はすべて同じフレーズ。
私の人生もひとつのフレーズ。
いつもただポジティブなだけ。
現実味のない水晶のようなたわごと。
ひとにぎりの人間にしか伝わらない。
オーガニズムの最後の言葉。
はじまりは夢ものがたりで、
終わりは笑いの中のジョークの言葉。
はじめはよくある社会に対しての自分の考え、
終わりはどこまでも理想になってしまう。
はじめは臆病で、
終わりは完璧に開きなおったマスターベーションの言葉。
はじめは不自然なくらい教育的で、
終わりは母への思い出の声のよう。
はじめはやる気十分の言葉で、
終わりは生意気な挫折した自分の言葉。
言葉ではじまり言葉で終わる詩を好む。
みんなの前で読む機会を望む。
その言葉は誰よりも私を知っている。
だけどたぶん私が知っていると思っているだけなんだ。
私が自信を持っている時は私らしく書くことができる。
あの言葉こそあの言葉。
その言葉こそ私が愛を尽くして書く言葉。
一語一語、次から次へと。
私は考えることもなく沸き上がる言葉をそのまま書く。
深くは考えない。
ある時、言葉を失うことがある。
私が私を失うがごとく突然やって来るのを知っている。
書いている時は失う一語もない。
私の唯一の言葉を幾十にも飾り立てて書く。
多くの言葉を知っているかのように書く。
それらの言葉はすべてひとつの言葉になり、
ひとつの詩となり書きつづけられる。
言葉———————。
私の言葉は覚醒の中にこめられた言葉。
苦しみよりも楽しみをあらわす言葉。
私の言葉は死に向かわず生きることへの言葉。
完璧でないにしても、
唯一言えることは真実の言葉であること。
私の愚かな詩を聞いてくれ。
たとえ愚かな言葉でも、
すべて自分の意志を持った真実の言葉であるから。
私の存在は私の書いたものの中にすべてある。
私が私であるために今も書きつづける。
私の無力の中に思いっきり愛を込めて!
  御供     14/7/29

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