詩は人類の歴史とともにあった。
神に祈り、
祭りを祝い、
伝説を語る時ともにあった。
古来の人間は詩によっていろいろなことをなして来た。
喜びや、悲しみを表す時、
愛の思いを伝える時もそうだ。
詩はいつも力強い手段でありつづけた。
人間の歴史の中で培われた数知れぬ詩は、
私たちの極めて身近な文化である。
ドイツの現代詩人リルケは、
詩は感情ではなく経験なのだと言った。
一行の詩が生まれでるには、
おびただしい経験が必要なのだと。
詩は豊かな感情をたたえている。
それが詩の魅力のひとつである。
その感情を味わい楽しむことは、
詩を読むための大きな喜びである。
しかし、感情を持つことと、
それを表現することは違う。
表現は様式であって技術あって、
根気強い鍛錬によって初めて成熟するものである。
明晰な形式が豊かな感情を呼び起こし、
要素の要因になることは確かだ。
共存は芸術の深い秘密を物語っている。
言葉を選び、
韻を選ぶ。
言葉の響きと組み合わせを吟味しつつ、
入念に感情を入れて詩を創っていく。
これこそが詩に一番大切なことなのだろう。
御供
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