2010/05/24

詩はいつでも


詩は人類の歴史とともにあった。
神に祈り、
祭りを祝い、
伝説を語る時ともにあった。
古来の人間は詩によっていろいろなことをなして来た。
喜びや、悲しみを表す時、
愛の思いを伝える時もそうだ。
詩はいつも力強い手段でありつづけた。
人間の歴史の中で培われた数知れぬ詩は、
私たちの極めて身近な文化である。
ドイツの現代詩人リルケは、
詩は感情ではなく経験なのだと言った。
一行の詩が生まれでるには、
おびただしい経験が必要なのだと。
詩は豊かな感情をたたえている。
それが詩の魅力のひとつである。
その感情を味わい楽しむことは、
詩を読むための大きな喜びである。
しかし、感情を持つことと、
それを表現することは違う。
表現は様式であって技術あって、
根気強い鍛錬によって初めて成熟するものである。
明晰な形式が豊かな感情を呼び起こし、
要素の要因になることは確かだ。
共存は芸術の深い秘密を物語っている。
言葉を選び、
韻を選ぶ。
言葉の響きと組み合わせを吟味しつつ、
入念に感情を入れて詩を創っていく。
これこそが詩に一番大切なことなのだろう。
   御供

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