2010/04/29

平和を迎えて



憎悪の夢と流血による陶酔状態から目覚める。
戦争の電光と命を奪うさなかで、
いまだ目は見えない耳も聞こえない。
あらゆる残虐行為に慣れて疲れきった戦士たちは、
武器を捨てて、彼らの恐ろしい日々に決着をつける。
「平和が来る」と言う声が響きわたる。
まるでおとぎ話か子供のうぶ声のように聞こえるようだ。
平和なところだと聞こえても心はほとんど喜べない。
喜びよりも涙の心に近いのだ。
我らあわれな人間は善も悪もなすことができる。
動物であり神々だ。
なんと重く悲しみや恥じらいが残るのか。
今日も我らをうちひしぐことか。
けれど我らの希望する平和を迎えて。
そして胸の中に、
愛の様々な奇跡の予感が燃え上がるように生きている。
我らの前には精神への愛、
帰還の可能性が開かれている。
意欲を持て!
希望せよ!
愛するのだ。
そうすれば大地はふたたび我らのものだ。
  御供  1999/2/23 14/7/29

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