大きな囲いの外から、
すべての事象を観戦するという楽しみがある。
心ゆきなく外貌者として、
大らかな気持ちと目で観戦するという楽しみの中に身を置いてみる。
やさしさの中に自分のワクを想像し、
思いやりの中に自分をたとえようのない非現実に置いてみる。
いつも自分はどこにいるのか?
いつも自分はどこに行こうとしているのか?
何も考えつかないとこに置き換えてみる。
何も思ったりはしていないつもりでも、
何かによって自分をジャッジしている。
このままでいいのかと自問自答。
もうどこへ行こうなどと考えないが自分はいつもひとりではない。
世界中に友がいて、
世界中に休める場所がある。
いつだってそうだ。
いつだってそうだ。
自分は今を生き、
自分の道の上を進んでいる。
心おきなく歩いている自分が見える。
どこへだって行くさ。
私は私の中の私の道の上をゆっくりと歩いていく。
それは私にも誰にもわからない。
私だけの道の上を進む。
私は私でしかないのだから私の道の上を歩こう。
私は生の永遠の悲しみの中を歩き出す。
やさしさがビルの谷間の中を流れ、
私の指先が真実の顔に触れる。
私は何の欲望もなくなる。
私はまわりの光景に呆然となる。
男が通りを歩き、
立派な背広を着こなしながら欲望に向かっている。
赤信号に変わって怯えたように止まり、
また歩き出す。
舗道とへりの石で動きを止めている。
御供 2001/4/10 14/4/14
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